部下を持つことになって、張り切って仕事をやり始めた。
部下にも成長してもらいたいし、自分ができることは何でもしてあげたい。細かいことでもいろいろ教えてあげようと思っていた。
でも、だんだん、部下が自分の言うことを聞かず無視することが増えてきた。なんでなんだろう?
と思っている方いませんか?

私も同じ悩みを持っていました。
本記事では、そんな悩みを抱えている方向けに、対策方法を解説します。
会社では、上司の指示に、部下は原則従う必要があります。ですが、部下も感情を持つ人間ですから、上司に反発したくなるときもあります。
部下が言うことを聞かないときは、いくつか原因があります。本記事では、その原因別に対策方法を解説します。
また、そもそも、部下にどのような心構えで接すればよいのかについても解説します。
私は、本記事で紹介する方法で、部下と接していると、うまくチームを回せるようになりました。また、私の負荷も減って、早く帰宅できるようになりました。まさに、一石二鳥です。
それでは、解説していきます。
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部下が言うことを聞かないときの原因別対策
部下が言うことを聞かないときの原因とはなんでしょうか?
上司であるあなたに原因があると考えてください。

なぜか?
サラリーマンであれば、上司の指示に従うのがあたりまえだからです。
それにもかかわらず、部下が言うことを聞かないということは、あなたの指示を守られない、あるいは、守りにくい事情があると考えるのが自然ですよね。
代表的な原因別に対策方法を解説します。
細かいところまで指示を出しすぎているから、部下が言うことを聞かない
なぜ細かいところまで指示を出しすぎてはいけないのか
部下のモチベーションが下がってしまうから

部下には、細かくアドバイスしないと、部下が失敗してしまうと思う方もいらっしゃいますよね?
私もそう思っていたときがあり、部下からのメールに、頻繁にアドバイスを行っていました。
でもあまりよくなかったのです。
部下はロボットではありません。意思を持った人間です。
例えば、食事をするときに、部下に対して、いちいち、箸を持って、次に〇〇を食べて、・・・というように指示したりしませんよね?もし、そのようにされたら、すごく嫌な気分になると思うのです。仕事でも同じことです。
もう一つ理由があります。
部下の成長を阻害してしまうから
あまりに細かい指示を出しすぎてしまうと、部下は自分で考えなくなってしまいます。思考停止となって、具体的な指示がないと何もできなくなってしまいます。
自律的に動ける人材を育成するためにも、細かい指示を出すのはやめておきましょう。
細かいところまで指示を出していた場合の対策
部下に一定の裁量を持たせましょう。何を達成すべきかというゴールを共有し、それを達成する手段は部下に考えさせるのです。
裁量を持たせると言っても、どのレベルまで任せるか悩まれる方もいらっしゃいますよね?

上司の腕の見せ所なのです。
部下の業務への習熟度合に応じ、自走できる範囲を見極めをした上で、仕事の依頼を行う必要があるからです。つまり、部下のことをよく観察しておき、実力を見極めておく必要があるということですね。
具体例を出します。
新人社員の場合、具体的なタスクを割り振ります。
研修に行き、その内容をチームメンバーに共有することをお願いする。
共有する内容は、研修の中で、
-
- 一番大事だと思ったこと
- 自分が取り組みたいと思ったこと
- チームでやった方が良いと思うこと
の3点を資料に盛り込んで欲しいと伝えておきます。
ベテラン社員の場合、役割を渡します。あるいはチーム運営を任せます。
あなたのチームのミッションは、売上〇〇億円、利益〇〇万円を目指してほしい。また、得意先には、A社、B社に加えて、新規得意先であるC社も増やして欲しい。といった、依頼をします。
指示の内容が適切でないから、部下が言うことを聞かない
指示の内容が適切でない原因
指示の内容が適切でなかったら、部下が言うことを聞きたくないと思うのは、当然ですよね。指示通り、仕事をしても、成果につながらないですから。

そもそも、指示の内容が適切でない原因は何でしょうか?
目的を達成するための手段として、妥当ではないからでしょう。
起こりうる要因としては、上司であるあなたよりも、部下の方が現場のノウハウや知識が豊富なケースが想定されます。例えば、上司であるあなたが、異動してきたばかりで、ベテランの部下がつくようなケースですね。
指示の内容が適切でないときの対策
その場合は、部下の意見を尊重しましょう。
つまり、上司であるあなたから指示を出すことにこだわるのではなく、部下がやりたいようにやらせてあげるのです。

それを言うと、上司のメンツが保てないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
注意が必要なのは、部下の力量を見極めて、任せてよいかの判断をするということです。
例えば、長い間現場にいるので、現場の知識やノウハウは豊富だが、状況判断力はいまいちといった方もいらっしゃるのです。
ですから、部下との対話を重ねていきながら、自分が信頼できると思う部下からの意見であれば、尊重し、任せた方がよいでしょう。
反論ばかりされるから、部下が言うことを聞かない
なぜ反論ばかりするとまずいのか
これも、部下のモチベーションは下がってしまうからです。
そのことを理解していたら、反論ばかりすると、部下を傷つけてしまうことはわかりますよね。
そういうときは、自分が上司から、反論されたときのことを思い出しましょう。また、部下に対して反論ばかりしていることに、気づきにくいということも頭に入れておいた方がよいでしょう。
とはいいつつ、あなたが反論したいと思う気持ちもわかります。自分と部下の意見が異なっており、かつ、部下が考えを曲げない場合に、そのようになりやすいと思います。
私自身も部下に反論ばかりしていて、はっとしたことが何回もあります。
反論ばかりしていた場合の対策
部下の意見を一部でもよいので、認めてあげましょう。
部下からすると、反論ばかりされると人間性を否定されたように感じてしまうのです。
ですから、少しでも理解できると思うことがあったら、そのことを部下に伝えてあげるのです。
そうすることで、部下は、人間性を否定したいのではなく、仕事に対しての意見を述べていることに気づくのです。そうすると、部下もあなたの言うことを聞いてみようという気持ちになれるのです。
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部下が言うことを聞かないときに考えるべきこと
前章では、部下が言うことを聞かないときの具体的な対策方法を述べてきました。
本章では、部下が言うことを聞かないときに考えるべき、マインドの話をしたいと思います。
部下に対して、自分と同じ目線で接しているか?

まず、考えていただきたいのが、部下に対して同じ目線で接しているか?ということです。
ですから、自分から見て、上司に接する態度と部下に接する態度は同じにすべき、というのが私の考えです。単に役割が違うだけなのですから。
部下と同じ目線で接していたら、部下が言うことを聞かないということは、そもそも起こりえないと思います。
つまり、前章で述べたような対策ができていなかったとしても、この人のためだったらと、部下が助けてくれるようになるのです。このことに気づかずに、上司の方が偉いからと考えて、部下に横柄に接していも、何もいいことはありません。
次節で、もう少し踏み込んで考えてみましょう。
部下に感謝の気持ちを持っているか?
私は、部下に対しては、感謝の気持ちを持つべきだと思っています。なぜなら、部下の貢献によって、上司である自分の成果が上がる構図だからです。
そう考えると、上司である自分の役割は、部下が気持ちよく働ける環境を整えることであって、自分が部下にとやかく言うようなことではないなと思うのです。
私は、チームリーダーになってから、しばらく、自分が頑張って部下を引っ張っていかないとと思っていたのですが、それよりは、部下が頑張れるようにサポートする方が、チームもうまくまわるようになりましたし、自分も楽になりました。

また、部下と話をしていると、すごく教えられることが多いなという感覚を持つようになってきたのです。
若い頃に、悩んでいたことに、部下も悩んでいることが多いことに気づいたのです。例えば、資料作成のやり方、会議の運営の仕方など、私が悩んできたことに、部下も悩んでいたのです。
今の自分が、その悩みが解決できているかというと、完全にはできていないんですね。つまり、レベル感は違うかもしれないけど、同じようなことに悩んでいるわけです。
部下に対してだと、適確なアドバイスができるのです。そして、それを自分でやればいいんだって後から気づくのです。
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部下が言うことを聞かないときのとっておきの対策方法のまとめ
部下が言うことを聞かないときは、上司であるあなたの責任です。

と言われて納得できますか?
今回の記事で紹介した内容は、上司が部下に接する姿勢について解説しました。
マネージャーやチームリーダーの立場にある方でしたら、
チーム全体の目標・方針を決める役割と、それを達成するためには、部下の力を集結させ、同じ方向に向かせる必要があります。
そんなときに、部下が言ううことを聞いてくれないようなことが起きてしまっては、とてもチームをまとめることなどできません。
あなたが、部下への愛情を忘れずに接していれば、多少、指示があいまいだったり、不適切だったとしても、軌道修正はできるのです。なぜなら、部下が自ら考え、上司のところに相談にきて、軌道修正ができるからです。
ですから、あなたが上司だったら、こいつは使えないから、ダメだとか、絶対に思ってはいけないし、ましてや、本人に言ってはいけません。全ては、育成ができていない、あなたの責任です。
そして、部下への感謝の気持ちを忘れないように接してみてください。
1分間マネジャー―何を示し、どう褒め、どう叱るか!
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