この記事では、
- 資料作成が苦手で困っている。克服する方法はないのか?
- そもそも資料作成が苦手な理由ってなんだろう?
- 資料作成が苦手な自分に合った参考になる本はないかな?
と思っている方向けへの対策を紹介します。
私も若いころは、何度も資料作成のやり直しをさせられてきました。
本当に何度もやり直しをさせられ、業務時間内で終わらないために、休日に家で資料作成をしていたこともあるぐらいです。
なぜ、資料作成が難しいかというと、資料を作るという作業自体の自由度が高いからなんです。
空白のページに、情報を埋めていくという作業は、自由度が大きいですよね。
慣れていない人は、何から手を付けたらよいかわからないと思います。
本記事では、以下内容について解説します。
- 資料作成が苦手を克服するための効果的な4つの手順
- 資料作成が苦手な3つの理由とは
- 資料作成が苦手を克服するためにおすすめな本4冊
私はこの方法で資料を作成するようになってから、資料作成でやり直しとなることはありません。
もちろん、細かい修正はすることもありますが、最初から全てやり直しするようなことはまずないですね。
それでは、資料作成のやり直しを避けるための具体的手順を解説していきます。
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資料作成が苦手を克服するための効果的な4つの手順
資料作成が苦手を克服するための効果的な4つの手順は、以下の通りです。
- 読み手が知りたいことを書き出す
- 書き手が伝えたいことを書き出す
- 読み手が知りたいこと、書き手が伝えたいことから目次を書き出す
- 資料の目次ごとに主張、理由、具体例を箇条書きで書き出す
手順1.読み手が知りたいことを書き出す
資料作成するときに、資料作成の目的を考えてから行いましょうと言われることも多いですよね。
でも、目的を考えてから作ると言われても、ピンとこない方もいらっしゃるのではないでしょうか?目的という言葉が抽象的であるため、具体的に考えるのが難しいのだと思います。
あなたがコピー機の営業マンだとして、顧客へ販売する商品の説明資料を作成することをイメージしましょう。
営業マンの立場から考えると、「コピー機が備えている機能や新機能をわかりやすく伝える」ことを重視しようと思いませんか?
ですが、読み手の顧客企業担当の立場で何を知りたいかを考えてみると、全然違う答えにります。
恐らく以下のような内容を知りたいと思うのではないでしょうか?
- 商品を導入したときのメリットは?
- イニシャルコストは?ランニングコストは?
- 買い替えサイクルは?
- 他社商品との違いは?
つまり、「提案された商品を購入する価値が当社にとって、本当にあるのか?」を知りたいということですね。
手順2.書き手が伝えたいことを書き出す
次に書き手が伝えたいことを書き出します。
読み手が知りたいことだけだと、こちらから伝えたいメッセージが抜けてしまうからです。
コピー機の営業マンの立場として、顧客先企業に伝えるべきことはなんでしょうか?
- 商品説明をすることになった背景
- コピー機の商品説明
- 契約までのアクションとスケジュール
といったところでしょうか。
コピー機の商品説明は顧客から見たメリットにつながるような説明が必要そうですね。
手順3.読み手が知りたいこと、書き手が伝えたいことから目次を書き出す
それでは、読み手が知りたいこと、書き手が伝えたいことから資料の目次を書き出しましょう。
読み手が知りたい内容は、以下でしたね。
- 商品を導入したときのメリットは?
- イニシャルコストは?ランニングコストは?
- 買い替えサイクルは?
- 他社商品との違いは?
書き手が伝えたい内容は、以下でした。
- 商品説明をすることになった背景
- コピー機の商品説明
- 契約までのアクションとスケジュール
これらの順番を入れ替えて、資料の目次を書き出してみましょう。
- 商品説明をすることになった背景
- コピー機の商品説明
- 御社に商品を導入したときのメリットは?
- イニシャルコストは?ランニングコストは?
- 買い替えサイクルは?
- 他社商品との違いは?
- 契約までのアクションとスケジュール
こんな感じですね。他社商品との違いを出すべきかは顧客先担当との関係によって、考えた方が良さそうです。
例えば、何度もコピー機を納品している顧客企業であれば、あえて他社商品の説明をする必要もないでしょう。初めて訪れる顧客先で、他社商品と比較検討しているような状況だれば、説明した方がよいでしょう。
読み手の状況によって、説明する内容をスタマイズしていく必要があります。
手順4.資料の目次ごとに主張、理由、具体例を箇条書きで書き出す
次は、資料の目次ごとに主張、理由、具体例を箇条書きで書き出していきます。
1.商品説明をすることになった背景
主張:前回の打ち合わせでニーズをヒアリングした。その結果に基づく提案をさせていただきたい
理由:なし
具体例:なし
2.コピー機の商品説明
主張:ラインナップとして、A商品、B商品、C商品がある。それぞれの特徴は、〇〇である
理由:なし
具体例:なし
3.御社に商品を導入したときのメリットは?
主張:ランニングコストが安くなる点。特にA商品のランニングコストが最も安い
理由:トナーを効率的に使う技術を開発できたから
具体例:御社が使っている商品と比較して、印刷コストを50%に抑えることができる
4.イニシャルコストは?ランニングコストは?
主張:A社のイニシャルコストは、〇〇万円、ランニングコストは、〇〇円/枚である
理由:なし
具体例:なし
5.買い替えサイクルは?
主張:コピー機本体は、10年。トナーは、〇〇枚印刷したごとに交換となる
理由:機能改善が進むとランニングコストが安くなるため
具体例:過去の事例で、10年たつと、ランニングコストが、30%~50%改善した
6.他社商品との違いは?
主張:1枚印刷あたりのコストが安い。特にA商品は業界の中で最安値である
理由:トナーを効率的に使う技術を研究開発できたから
具体例:なし
7.契約までのアクションとスケジュール
主張:早めに契約することをお勧めする
理由:買い替えた方がランニングコストを削減できるから
具体例:1カ月あたり、〇〇円削減できる見込み
基本は、主張、理由、具体例で構成していきます。内容によっては、全て網羅しなくてもよいと思います。ここまでできてから、パワーポイントで資料を作成すると、資料の作成時間を圧倒的に短くできます。
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資料作成が苦手な3つの理由とは
資料作成が苦手な理由とは何でしょう?
私は、大きく以下3つあると考えています。
- 書き手と読み手の情報量の差を意識できていない
- 読み手が知りたいことを理解できていない
- 伝えたい思いが強く情報を詰め込みすぎる
それぞれの理由について説明します。
理由1.書き手と読み手の情報量の差を意識できていない
書き手と読み手の情報量の差を意識できていない人は多いですね。
資料の書き手は、資料の内容について情報収集したり、考えたり、かなりの時間を使っているはずです。一方、資料の読み手は圧倒的にその時間が少ないはずです。
そのことを理解していないと、自分が伝えたいことが相手に伝わらなくなってしまいます。
そのためにどうしたらよいか?
- 説明の先頭で、自分が何について話をしようとしているかを丁寧に説明する
- 図を用いてビジュアルにわかいやすく説明する
- ただし、図は文字での説明を理解しやすくための補助として使う
などの工夫をしましょう。
理由2.読み手が知りたいことを理解できていない
読み手が知りたいことを理解できていないこともよくありますね。
先程の例で挙げたような、読み手が知りたいことを、読み手の気持ちになって考えてみましょう。
また、読み手の気持ちになって考えることも大事なのですが、もっと効果的なことがあります。
理由3.伝えたい思いが強く情報を詰め込みすぎる
伝えたい思いが強く情報を詰め込みすぎるのもよくあります。
ですから、資料作成が苦手を克服するための効果的な4つの手順で解説した、主張、理由、具体例の構成でシンプルに伝えたいことを伝えるようにしましょう。
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資料作成が苦手を克服するためにおすすめな本4冊
資料作成が苦手を克服するためのおすすめな本4冊を紹介します。
1冊目:情報整理の考え方を学べる本
1冊目はトヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術という本です。
この本では、重厚長大な資料を作成するというよりは、短い時間で、相手に伝えるための情報整理の考え方が惜しみなく解説されています。資料作成が苦手と思っている方は、是非、読んでみてください。情報整理の本質が理解できるようになると思います。
2冊目:情報整理の考え方を応用する事例を学べる本
2冊目はトヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術超実践編という本です。
この本では、トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術の考え方を、様々なシチュエーションで応用するための具体例が多数解説されています。
資料作成に留まらず、業務計画を立てる、新聞やニュースをまとめる、読書内容をまとめるなどさまざまなシチュエーションでの応用方法がわかります。さまざまなシチュエーションで情報整理をしたいが苦手意識を持っている方に、お勧めの1冊です。
トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術を読んでいない方も実践編で理解できるようになっていますので、こちらの本だけ読むのもありだと思います。
3冊目:資料作成の型を学べる本
3冊目は社内プレゼンの資料作成術という本です。
この本では、資料作成の型が紹介されています。基本の型として、課題、原因、解決策、効果の型が紹介されています。さらに、それぞれの型の中で、本記事でも紹介した、主張、理由、具体例を展開する方法が解説されています。
特に、若い方は、シンプルな資料作成の型を学ぶことは、効果的ではないかと思います。この本を読んで実践することで、資料作成のときに迷うことが減ると思います。
4冊目:資料作成の技術の基本を学べる本
4冊目は、入門考える技術・書く技術という本です。
この本は、考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則という本の入門編の位置づけで書かれた本です。本家の考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則は、有名な本ですので、読まれた方もいらっしゃるかもしれません。
家の本は難解なので、何度も読み込まないと理解が難しいです。
入門考える技術・書く技術では、日本人用に豊富な事例を織り交ぜながら解説されているので、こちらの方が圧倒的に読みやすいのでおすすめです。
この本では、資料作成に、ロジカルシンキングの方法を取り入れながら、わかりやすく資料にまとめる方法が解説されています。資料作成と同時にロジカルシンキングも同時に勉強したいという方にお勧めの本です。
この本を読んで実践することで、読み手にとってわかりやすい論理構成となる資料を作成できるようになると思います。
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